説話「人 間(にんげん)」

この言葉は、漢文では原則として、人の意(人の住んでいる世界)として「じんかん」と読みます。

これをお経読みといわれる読み方で「にんげん」と発音するのは、もとは仏教のことばだからです。
仏教では「人身(にんしん)受けがたし」(人間に生まれることは難しい)という表現があります。これは、たとえ人間に生まれても、仏に出会ったり、その教えを聴くチャンスは稀です。そして、この世の生きとし生けるものを衆生(人々)といい、それに「地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人間、天」の六道があると説いています。このような段階わけをする考え方の背景には「輪廻(りんね)」の思想があり、私たちの人間生活の生きていく上での心構えともいえます。
「じん」と呼びならわす時には比較的人間を個人としてとらえ、「にん」と呼ぶ場合は、人情、人相など仏教的に育まれた人間観をそこに見ることが出来るように思われます。
 

eお坊さんねっと 説話集より

参考:「天台宗」法話集より抜粋・編集

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